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ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

ギメ東洋美術館浮世絵名品展

ギメ東洋美術館

 ギメ東洋美術館所蔵の浮世絵が太田記念美術館にて公開されました。北斎、写楽、歌麿、広重の浮世絵であるが、今回の目玉は北斎の肉筆画の「龍図」と太田美術館の「雨中の虎」、これは最近になって双幅であることがわかったものです。観ると中廻し(絵の回りの部分)の意匠が両方同じである。もちろん龍と虎を並べるとお互いの視線が相手を見ています。双幅であることがわかったときは、さぞかしびっくりしたことでしょう。

 この絵は肉筆であること、そしてその良さは認めますが一般に言われるほどの感動は私には感じませんでした。

 それよりも写楽の浮世絵です。写楽の絵は役者絵が3枚です。確かに部分的にはデフォルメされていますが、とってもリアルで、生き生きしています。一見するとポーズをとっているように見えますが、一連動作のなかの一瞬を捉えています。だから、絵に動きを感じます。今にもアニメーションのように動き出しそうな感じです。でもアニメ、つまり漫画のような表現ではありません。実際に観るとかなり精緻に丁寧に描かれています。写楽と言うとデフォルメされた構図、ちょっと面白いポーズばかりに焦点が当たってしまい、ポップなイメージがありましたが全くの誤解でした。少なくとも役者の顔は歌舞伎の「睨み」などで実際にされるもので、それに忠実に描かれているわけです。とにかく私は写楽の表現にいたく感動しました。北斎、広重の絵がつまらなく見えるほどでした。実際そうなのかもしれません。写楽が凄すぎるのかもしれません。

太田記念美術館にて2/25(日)まで
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  1. 2007/02/04(日) 18:19:08|
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