ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

東京JAZZ 2008

コンサートはグループ単独公演しか見ない私もジャズフェスティバルは例外となります。それは、その多くが野外で行われるからです。でも東京JAZZは屋内による開催ですから未だ会場で観たことがありません。今年も相変わらずTVで後追い鑑賞です。
 ジャムセッションというのは人気があるのですが、これは基本的にお祭りみたいなものでリハーサルにかける時間もそう多く割けるわけでもありませんので演奏自体もリラックスしたものです。駆け出しのミュージシャンが大御所と一緒のステージに上がるのであれば何かしらインスパイアされることもあるでしょうが基本的には演奏には緊迫感がありません。どちらかというと観ている側より、演っている側の方が楽しい感じがします。ジャムセッションではないですが今回あるアクシデントで予期しないパフォーマンスが生まれました。リシャール・ガリアーノのカルテットのバイオリニストが急に来日出来なくなり、急きょ寺井尚子が代役を務めたのです。決まったからにはやるしかない。ジャムセッションとはわけが違うから予め演奏することを決めていた楽曲をこなすのです。寺井もそれなりに経験を積んだプロですから短いリハーサル時間で習得していきます。ガリアーノは最初は数曲だけ一緒に行うことを考えていたそうですが寺井の予想以上の吸収そして、相性の良さに考えを変えソロ演奏以外は一緒に演奏することに。そして、その結果は素晴らしいものに。緊張感のあるとてもスリリングなパフォーマンスでした。これは初めて一緒に演奏する本人たちの新鮮味、それに、時間がない緊迫した中で音楽を作り上げていく緊張感が本番まで持続したことが考えられます。それなりのミュージシャンが初めて一緒に演奏する時、ときおり意図しない驚きが生まれる場合があります。これはジャズの醍醐味の一つだと思います。寺井尚子の演奏は生でも何度か見ていますが、今回の演奏は本当に素晴らしかったように思います。彼女は基本的にソロ活動をしていますが、世界的な音楽家と一緒に演奏する方が向いているのではないかと思いました。一つには彼女は突っ走ってしまうきらいがあるからです。一人で突っ走ってしまうのを自重してしまうような相手と演るのがよいのではないかと。
 上原ひろみは3曲の演奏。最後に「上を向いて歩こう」を演奏していました。もちろん、オリジナルのまま演奏するのではありません。というか全然そうは聞こえません。この演奏の途中で上原の右手でキーボード、左手でピアノの一人掛け合いソロがありました。これがなかなか面白く最後は左手が単音の表打ち、右手でコードの裏打ちみたいになって、本当にかっこよかったです。誰でも出来そうだけどできないことです。上原は年中世界を廻っており自身のホームページで今日はどこでライブをしているかがわかります。世界中の聴衆に聴かせるためにツアーをしているのでしょうが彼女はその土地の音楽のエッセンスを吸収しているのではないでしょうか。聴くたびに新たなものを自分のものにしているからです。聴くたびに上手くなっているというより最近は聴くたびに幅が拡がっていると言うべきでしょうか。
 因みに今年日本ツアーを行い、そのチケットが先週末に発売されました。先行予約の抽選に漏れたので当日の電話やWebでは繋がらないと確信した私は発売店頭に時間前から並びました。発売開始から10分後にようやく順番が来たのですが第一希望の公演はすでに売切れ。第二希望の公演がなんとか確保。きっとあと数分で売切れだと思いました。確保できた席もたいして良くなかったからです。上原ひろみは日本人なのだから、もう少し日本での公演をやって欲しいものです。
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  1. 2008/09/29(月) 23:35:09|
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