ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

Good night,and good luck

GoodNight&GoodLuck


 1950年代の米国でマッカーシー上院議員が共産主義者排除の運動、いわゆる赤狩りを行っていた。政府関係者から共産主義者が次々に排除されるのはもちろん、彼らに協力したものもその対象になった。マッカーシーのこの一連の行動に関係者は震え上がり、マスメディアも矛先が自分たちに向かないように沈黙を守った。しかし、マッカーシーに真向から立ち向かう決心をしたのがCBSテレビ番組「See it now」のプロデューサとキャスターのエド・マローである。この映画「Good night,and good luck」は事実を基に製作されています。モチーフがドキュメンタリー番組「See it now」だったので、映画もドキュメンタリー風に作っているようです。それは、例えば演技なら自然な感じに、台詞も過度に気取らないように。もちろん日常的すぎると退屈するので気の利いたジョークを上手く挟んでいます。当時のことを今映画化したのではなく、当時のことを当時映画化したような感じにしたかったのではないでしょうか。だから映画が白黒というのは必然という気がしました。悪役マッカーシーが出る場面は本物の(白黒)映像でそれらと違和感もありませんでした。
 とにかくこの映画はかっこ良い。マロー役のデヴィッド・ストラザーンもそうだが、一緒に戦うプロデューサ役のジョージ・クルーニーそして、CBS会長役のフランク・ランジェラが特にかっこよかった。映画では全編ジャズが流れているのだが、放送局内で(ラジオ向け?)ライブ演奏をしており、これを上手く使っていた。ダイアン・リーヴスが全編歌っていました。流れていたのは多分全部当時の楽曲で今回改めて録音し直したのだろうが、ジャズ好きにとっては、作ってるなという感じが否めなくほんのちょっと違和感がありました。できれば、当時の演奏、もしくはもっと当時の雰囲気の音が出るようやって欲しかった。因みにダイアン・リーヴスは私が一番好きなジャズボーカリストなんですけどね。

 映画が始まって直ぐにパーティーのシーンがあります。タキシード姿の男達が記念撮影のポーズをとっています。彼らの会話は聞こえないので何を言っているかはわかりません。撮り終ると自然な笑顔に戻ります。本当は撮り終わった後のその笑顔の方がとっても素敵なのです。その笑顔こそ撮影したいくらいに。クルーニーは、これを見事に象徴的に撮影しているように私は勝手に解釈しました。それはメディアは虚像でなく、そして、事実でもなく、真実を伝えるのがその使命なのではないかと。

 ジョージ・クルーニーのお父さんはジャーナリストでアンカーマンまで勤めた人だったそうで、この映画は彼の父のために作ったと言えるようです。それにしてもジョージ・クルーニーはかっこ良い映画を作ったものだ。

「Good night,and good luck」とは番組See it nowでエド・マローが番組の最後に必ずいう言葉、決めゼリフである。同じくCBSのアンカーマンとして有名なクロンカイトは「That's the way it was」

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  1. 2006/05/15(月) 22:23:36|
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