ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

肉筆浮世絵(江戸の誘惑)

浮世絵肉筆


 あるワイン飲み会でアート談義になったとき、
「日本の浮世絵はポスター、ブロマイドだから」と言ったら参加者のひとりが
「え?そうなんですか?」
と言った。もちろん庶民はアートとしてではなく、日常的に愉しむものとして捉えられていたという意味である。いわばそれだけ江戸の民度が高かったのである。ヨーロッパにも後にアートとして捉えられるロートレック作のポスターがあります。日本の浮世絵も同じように後世になって評価が高まったといえます。
 しかし、所詮版画である。と思わず思ってしまうほど今回の肉筆画は素晴らしいものでした。筆致の繊細さ、色使いの細かさなどやはり、版画では難しいものです。原画を描く絵師は良いが刷師、彫師が大変すぎます。

 両国の江戸東京博物館にて今回の出品されたのはボストン美術館所蔵のもので日本初公開です。肉筆ですから、掛軸、屏風、巻物主体です。一番評判が高いのは北斎の鳳凰図屏風でしょうか。八曲一双いっぱいに鳳凰が胴体と羽根が見分けつかないように描かれています。北斎ですとほかには龍虎、龍蛇の2つの提灯がありました。龍と虎、蛇が睨み合っている構図は迫力満点。思わず提灯の周りをぐるりと回って観ました。これは伸ばした紙の状態で保存されていたのですが、今回元々の形である提灯に張っての展示となったようです。

 さて、私が今回一番受けたのは歌川豊国の吉原大門内花魁道中図です。吉原の門付近の絵で、若旦那、その太鼓持ち、花魁が並んで描かれています。浮世絵というのはやはり日常、普段とは離れた構図、ポーズが多いのですが、これは若旦那が太鼓持ちを連れ立って吉原に行くという、落語でよく出てくるようなありふれた一場面を描いておりとても良かったです。何しろ若旦那もそうですが、太鼓持ちってなかなか見る機会がないですから。
 
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  1. 2006/10/30(月) 00:03:55|
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