ハチャの深層

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上原ひろみ(東京国際フォーラム)

上原ひろみ国際フォーラム


 上原ひろみの音楽を単にアグレッシブと思っている人は彼女の一面しか見ていないので実にもったいないです。演奏家はある奏法、表現方法何か一つ突出したものがあれば、それだけで一人のアーティストとして評価されるに値します。もし、複数の表現方法を持っているのであればそれは賞賛に値します。上原はそれをいつ叶えるであろうかと思っていましたが基本的には手に収めたようです。
 上原のバンドはトリオですが、楽器の種類をクロスする感じのパフォーマンスをなされます。上原のピアノはドラムリズムに絡むように旋律を弾くことが多いです。ベースのようにはなかなかないですがキーボードのときはベースを意識しているようです。基本的に他の楽器を意識しているときはそちらを見ます。当たり前に思うかもしれませんが、毎日同じことを演るのであれば要所で見ればよいわけで、演奏中ずっと見ている必要はないのです。でもこの3人は要所以上にお互いを見る必要があるのです。
 このトリオの感心することは同じ曲でもライブのたびにアドリブの感じが違います。少なくともアドリブは常に変えようとしているようです。3人の緊張感は最初から最後までぴりぴりに張り詰めています。でなければ毎日違うようには出来ないのでしょう。言うのは簡単ですが演るのは大変です。演奏時の緊張感持続だけでは出来ません。どうやってこんな芸当ができるのかというのは単に練習のようです。少なくとも上原ひろみは大変な時間の練習をこなすそうです。
 彼女の練習というのはテクニックもあるでしょうが、多分に結果として表現力のためのものだと思います。数年前と表現の幅がずいぶん拡がったと思います。
3人お互いが見る必要があるという意味はもうお分かりでしょう。だって、何演るかわからないぞというぎりぎりの感覚で演奏しているのですから、見ないわけにはいかないのです。
 そんなトリオの演奏で東京国際フォーラムは熱狂でした。特に上原のアドリブは裏切りのアドリブ。常に聴衆の裏をかくような感じです。「みんなには安心して聴かせないから」というアドリブです。私にとってはまた、それが楽しく、にやりとしてしまいます。でもこれは聴く方にも緊張を強いるので結構疲れます。上原はもっと声出したり、感情の赴くままでいいですよ。と言っていたのですが、物凄い感覚のアドリブに私は彼女の手を凝視、そして単に唖然となるのみでした。帰宅後に比較のために2年前のXYZを聴いたのですが、今日のアドリブの演奏とはスケール感が全然違いました。上原の成長速度は速すぎる。いえ単に練習の賜物でしょうか。ああ絶句。

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  1. 2006/12/12(火) 22:56:12|
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