ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

不思議なこと「カバン編」

 時折不思議なことに出会います。この話は別に超自然現象なわけでもなく単なる偶然と言えば偶然なのでしょうけど。

 人と同じカバンが嫌な私はカバンを買う時にじっくり検討します。実用性、デザインや価格などは勿論ですが、とにかく人と違うものというのは外せません。最初に買ったのは横浜のキタムラ。茶色の型押しのカバン。留め金の脇の皮革にさりげなく「K」のエンボスがありました。とにかく、カバンそのものが気に入ってました。そして誰も同じ物を持っていないことも。街中を歩き、電車に乗っても同じカバンを持っている人とは何年も出会いませんでした。似たカバンを持っている人を見たら同じかどうかわざわざチェックしたり。
 それが4年目のある電車のなかで出会ったのです。座席に座って膝の上にカバンを置き、その上には汗で濡れたハンカチを乾かすために広げていました。その時、目の前に立った人が色も同じそのカバンを持っていました。その人はカバンを網棚に載せ雑誌を読んでいました。私のハンカチはカバンがすっかり隠れるように広げていましたのでその人からは私のカバンは見えません。それに、雑誌に夢中で前の座席に座っている人の膝に置かれているものになんて気が行きません。それにしても、よもや目の前に自分と全く同じカバンがあろうとは思いもよらないでしょう。私は乾きかけのハンカチをとって自分のカバンを晒すのが気が引けてしまいました。網棚に上げたはずの自分のカバンがハンカチの下から手品のように現れるなんて相手もきっと驚くだろうなどと考えました。もちろん、単なる偶然を利用したトリックです。ちょっと考えすぎですが。結局私が降りる駅の一駅手前で前に立つ人は下車しました。私にとっては何か悪いことをして隠しているようなスリリングな時間でした。でも初めてなのにこんな出会い方しなくたっていいのだとは思います。

カバン


 次に買ったのはCOACHのショルダーバック。購入後最初に参加したプロジェクトのメンバーが形は同じの色違いを持っていたことはありましたが、色まで同じというのは見かけませんでした。
 それが3年ほど経ったある日、仕事帰りに神楽坂のワインバーに行った時のことです。カウンターの後ろの壁にあるフックにカバンを掛け、ワインを飲んでいました。先客には同じく会社帰りとおぼしき3人の男達がいました。1時間後その3人が帰ることになり一番偉そうな人が支払いをしていると、部下が気を利かせて「部長のコートはこれですね」とフックに掛かっているコートを取ったのです。その内側にはカバンが掛かっていました。コートを受け取った部長は自分のカバンを取ろうとしたとき思わず「ああっ」と声を上げました。その声で振り返った私、それに店の主人も思わず「ああ」とつられました。そこには色まで同じCOACHのカバンが白い漆喰の壁を背景に仲良く並んでいました。

 なにもこんな出会い方をしなくても...そう思います。でも結局呼んだのかなあと思ったりします。もう一方、もしかしたらお互いが。勿論、人ではありません、カバンのことです。
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  1. 2005/10/13(木) 00:00:24|
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