ハチャの深層

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ミハイル・プレトニョフ(1/2)-(上原彩子)

 普通クラシックコンサートに行くのは最後の演目で決めます。今までずっとそうだったのですが今回初めてピアノコンチェルトで決めました。上原彩子のラフマニノフ第三番です。彼女のチャイコフスキーに衝撃を受けたあと、機会があれば何か協奏曲を聴きたいと思っていたところだったのです。
 だから今回当日会場に到着してもオーケストラと指揮者の意識はしませんでした。これは予備知識を持たずに聴くと言う意味ではとても良かったと思います。そして、この日を境に私はミハイル・プレトニョフのロシア・ナショナル管弦楽団を一生忘れられないことになったのです。

 最初の演目はチャイコフスキーのイタリア奇想曲です。横浜公演では予定に無かったようですが、急遽組み込んだようです。

 まず管の音が素晴らしい。そして、同様に弦もです。音、そして音楽がエレガントで大変洗練されています。洗練されすぎて温かみを感じない傾向になる?なんて余計な心配までしてしまうほど緻密に積み上げられています。オケの音は一糸乱れません。私は一瞬、我が耳を疑いました。ホールのせい?席のせい?とオーケストラ、指揮者以外の音が良く感じる要素を探したほどです。暫くするとこれはとんでもない瞬間にいると自覚しました。この日は少し寝不足で、もしかしたら、寝てしまうかもしれないと心配したのですが、眠気は吹き飛んでしまいました。普通最初の曲は慣らし運転みたいなところがありますすが、最初から全開で自然な形でブラボーが発せられました。最初の曲から本当のブラボーなんて初めての経験です。

 さて、お目当てのラフマニノフ、実は上原彩子を生で聴くのは初めてです。第一楽章は緊張なのか、身体が温まっていなかったのか、いまひとつ音に落ち着きがなかったです。軽い印象の音でした。楽章終わり近くのカデンツァで上原節が出て、やっとらしさが出ました。その後にまた最初の主題に戻りますが、そのときの音は曲の出だしの音と較べるとだいぶ良くなり少しほっとしました。そう思ったのもつかの間、調子が出てきたのでしょうか、第二楽章は俄然良くなりました。そして、最終楽章もそのままの調子でした。本当に素晴らしい演奏でした。これもブラボーが何度も発せられました。家にアルゲリチのCDを持って時折聴きますがそれと較べても遜色ない演奏でした。上原のピアノの素晴らしさはもちろんのことオケも素晴らしい。単なる伴奏ではなく見事なバランスで、曲の要所で必要なピアノとのタイミングもぴったりでした。
 さて私は5列目のやや右側で聴いていたのですが、途中で天からの歌声が聴こえてぎくりとしました。聴こえなくなったと思ったらまた聴こえて。冷静になってよく見ると上原の声でした。ジャズなどで表現しますがここぞのときの「よがり」での声でした。どうも、ピアノの上を通って会場の右の壁に跳ね返って私の辺りの席に声が届いたようです。びっくりしました。
<後半は明日>

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  1. 2007/06/03(日) 17:41:02|
  2. 音楽
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