ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

ブラインド・テイスティング(香りの固有名詞)

 ル・ギャルソン・ドゥ・ラ・ヴィーニュにて久し振りに純粋にブラインドテイスティングをする。

店主
「何にします?」

「開いているものならなんでも」
店主
「軽めがいいですよね、と言いつつ...結果重たくなっちゃったけど」

「これはなんだ?」
 頭の中で過去の記憶との比較をする。ソーヴィニオン・ブランではない、シャルドネでない、シュナン・ブランではない、ミュスカデでもない、セミヨン、ゲヴェルツ、リースリングとひと通り終わると諦めました。違うとは思ったのですが、個性的なワインならありえるかもしれないと思い、
「ソーヴィニオン?」
「違います」
「ルーサンヌ、マルサンヌとかだったらわからないからね」
「大丈夫です。有名な品種ですから」
「シャルドネ、シュナン・ブランではないでしょ?もう分からない」
「最近ワイン飲んでないんじゃないですか?ちゃんと当てましょうよ」

ここのワインの先生は厳しいのである。

「さあ、どんな要素があります?」
「オレンジ」
「オレンジのほかには?」そう言って奥のテーブルに接客に行ってしまう。
 当てましょうと言っているからには私が知っている品種なのである。落ち着いてもう一度探してみる。オレンジのほかに、何がある?ほかの要素と言っても見つけるのは難しい、あれ、これはなんの果実だ?あ、あ、杏!あんず、ああヴィオニエ。面白いもので香りではなく、その香りに似ている対象固有名詞が出るとわかる。その香りの記憶の定着がまだ甘いのである。

戻ってきた店主に対して
「ヴィオニエだね、やっと思い出したよ」
「そうです」
グラメノンヴィオニエ

 ワインのラベルを見るとグラメノンでした。ACはコート・デュ・ローヌだったのですがヴィオニエの表示がありません。
「ACコート・デュ・ローヌの白はヴィオニエなの?」
「いえ、そんなことありません。ルーサンヌ、マルサンヌとかもあるし」
「じゃあ買う人はこれ見てヴィオニエってわからないんじゃない?」
「知ってる人しか分からないですね。ただ、ラベルの右上に
"Vie on y est...(人生ここにあり)"とあるでしょ?」
「シャレなのね」

中略

「あと少し飲みません?」
「今度は色だけ変えて」
「じゃあこれで」
 一口飲むとまた、記憶にない品種だ。
「あんまり有名でない品種だね」
「うーん、そうですねぇ」
 しょうがないので白のとき同様きわどい品種であたりをつける。
「グルナーシュ」
「違います」
「そうだよね。じゃあカベルネ・フラン?」
「違います」
 そうだよな。でも、もうだめだ。それにしてもさっきからどうしても採れないこの香りは記憶にはあるのだが、どうしても出てこない。これは具体的な香りとは違うのだが、イメージでいくと、雑木林のむせるような匂い、そこにいる虫の匂い、そして、これも実際の香りとは異なるのだが白檀。虫と白檀!?ああ、カリニャン。私にとって虫と白檀というキーワードがカリニャンに繋がっているのです。
 戻ってきた店主に
「カリニャンだね、思い出したよ」
「そうです」
LANINE

 ミネルヴォアのワインでジャン・バプティスト・セナ(JEAN BAPTISTE SENAT)
 後日、調べたのですがカリニャンよりグルナーシュが多かった。でもカリニャンはくせが強いですから。グルナーシュだけでは正解とみとめられないです。

 知ってる品種の名前を思い出せないだけなら、それを書き留めたメモを持参してそれを見ながら確認してはどうかと思ったのです。カンニングではないと思うのですが、どうだろう。
 ブランドテイスティングするときに純粋に味覚と嗅覚だけで行うのを流儀としている私は色を見ない。あくまで視覚はブランドで通すのである。と言うことは、メモもだめですね。

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  1. 2007/06/10(日) 00:15:15|
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