ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

横浜トリエンナーレ(第二部)

横浜トリエンナーレの続きです。

アイロニーを感じる展示たち

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効率化と大量消費を象徴するファーストフードの紙の袋。袋は口を開けて底側を壁に貼ってあるので中が鑑賞者に見えるようにディスプレイされています。中には高さ7~8cm程の葉の茂った木をかたどった切り絵があります。パッケージデザインを利用してその一面をその形に切り出しており一箇所だけ繋がったままにしているので袋の内側にその木が吊りさがっています。いくつかの袋には一葉ほど落葉しているものもあります。もちろん落葉しそうな色合いの袋です。元々紙は木から出来ているものであることを象徴する皮肉がそこにはあります。

[7]
会場内のあちらこちらにカメラの三脚が据えてあり、そこにはオペラグラスが固定されています。中を覗くとすぐ目の前の光景が映っているのですが、その中の真ん中辺りに現実には見えないぼんやりとした物体が浮かび上がっているのが見え、覗きこんだ人は混乱します。覗きこんだ人が見ているのはオペラグラスのなかに貼られた写真なのです。とにかく鑑賞者が最初に覗きこんだ後の表情が観ているだけで楽しい。

[8]
人の顔がなんとなく認識できるほど暗い部屋。壁には椅子が並べられ皆一様に真ん中にあるフィラメント式の電球を眺めています。このランプは音を検知している間は光らない仕組みになっているのです。だから皆沈黙して微動だにせず見つめる。事情が分かっていない鑑賞者が入って来なくなるまでずっと待ち続けます。もちろん入り口には作品名と作者のプレートがありそこには控えめにその光る条件が書かれているのです。知らないで入って暫くその光景を体験するとその奇妙さにぞっとします。フランスの諺で会話がとぎれたとき「天使が通る」ということに由来。

[9]
6畳ほどの広さの淡いグレーの無地の絨毯。そこには所々引っ掻いたあとがあります。作家は絨毯を引っ掻きの毛先を集めてそれでリス等の動物を絨毯の上に作っています。日常にあるものでアートをというコンセプトです。動物は完成されていないものもあるのですがその近くには千切れた破片が連なっています。それはあたかも雲のよう。さっきまで動物に良く似ていた雲が時間が経つに連れて消えるような日常をそこに投影しています。



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  1. 2005/10/26(水) 23:15:21|
  2. アート
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