ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

プロヴァンスの贈り物(原題:A good year)

 リドリー・スコットとラッセル・クロウの監督、主演の組み合わせはグラディエーターを思い出しました。たしか、この作品はアカデミー賞の作品賞は獲得したものの、監督賞は逃しています。このときリドリー・スコットが何故!?と怒ったのですが、それも無理も無いことです。
 さて、私はリドリー・スコットの作品が好きです。とにかくブレード・ランナーで決まりなのではないかと思うくらい。もちろん、エイリアンやハンニバル、ブラック・レインも良い作品だと思います。
 そんな過去の作品群からすると今回の作品はちょっと傾向が違いました。しかしながらプロヴァンスのワイン農園が舞台であれば私の興味を引くこと間違いなしなのでした。

 原題はA good yearです。なんだかこの響きはタイヤみたいでいけません。ワイン、いえ正確に言うならぶどうの収穫年でいうならgreat vintageとなります。でも、ワインだけではなく人生における「良い年」というのにも引っ掛けているのではないでしょうか。素敵なネーミングです。

 映画は、とある収穫年で始まります。
 叔父が甥に向かって
「今日は取って置きのワインを開けよう。バンドールのタンピエ69年だ」
 ここで私は早くも
 「飲みたい!と心で叫んで絶句」
 甥は未だ10歳辺りで大量の水で薄めます。

 甥は毎年夏に叔父の農園で一緒に生活していました。しかし、ロンドンで金融界のトレーダーで成功し、叔父と疎遠になってしまいます。そんなある日、彼の元に悲報が届きます。叔父の血縁は自分しかないので相続の手続きと売却のために懐かしいプロヴァンスへ。そこに突然現れるのは叔父の娘だというカリフォルニアから来た若い女。そして、もう一人地元の美人の女。

 いつものリドリー・スコットらしく、とっても緻密に作られています。説得力もあります。農園の小作人が演じる途中までの茶番も観ている人の2割くらいの人しかわからないような良い加減も丁寧でした。最後は予想通りの結末になるにしてもそれなりの納得感があります。ほぼ、文句無くリラックスして愉しめる映画です。
 注文を付けるとすれば英語でしょうか。アメリカ映画で、出演が英語圏人の設定だから仕方ないのですが、南仏プロヴァンスには英語があまり似合わないです。もう少し控えめの設定でよかったのではないでしょうか。もう一つあげるとすれば、最後にいくつか設定されていた、落ちへの持っていきかたはちょっと急いている感じがしました。監督のせいではなく、上映時間の制約からの編集のまずさかも知れません。終わり方は肝心だと思うのですけどね。
 でも良い映画でした。

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  1. 2007/08/25(土) 21:30:41|
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