ハチャの深層

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チャイコフスキー4番(東京フィル:ミハイル・プレトニョフ)

 上原彩子が聴きたいがために行ったコンサートで指揮者ミハイル・プレトニョフを知ったのが今年のこと。(6/4記事参照)そして、今回はミハイル・プレトニョフの指揮を観に行って、ピアニスト アレクサンドル・メルニコフを知りました。
 最初の演目はプロコフィエフのピアノコンチェルト第2番。まずメルニコフのピアノの音の硬質さに驚きました。打鍵の強さからだけではない、力強さがあります。鋭く、そして、硬いクリスタルのような透明さ。次に第二楽章のテンポの早い延々と続くフレーズは全く乱れず息が詰まるほどで圧倒されました。第三楽章からは流麗さ、エレガントさが随所に見られました。凄いです。非の打ち所がないです。
 ピアノはスケールが大きい楽器ですから、どんな演奏者でも多かれ少なかれ頑張らないと鳴らないです。でも、メルニコフは頑張っている風がないです。もうその段階を超えたのでしょうか。音自体もそうですがその所作が非の打ち所がないという印象を与えるのでしょうか。
アンコールはスクリャービンの2つの詩曲op.32 1番でした。

 さて、メインはチャイコフスキーの交響曲第四番です。ミハイル・プレトニョフを聴いたのは前回は自身の楽団でしたが、今回は東京フィルです。どうなのかなと危惧しましたが、そんなの杞憂でした。もちろん、ロシア・ナショナル管弦楽団のようにはいきませんが、指揮者によってこんなにも演奏が変わるものなのだと改めて感じました。
 プレトニョフ指揮による演奏ですが、まず全編を通してエレガントです。そして、誤解を恐れずに言うと音がベールを被っているようです。はっきりしていないのではなく、細かい粗が見えないというような感じです。少し激しいダイナミックなところでも全く乱れないからこそエレガントと感じるのでしょう。そして、フレーズではなく、小節やもっと長い流れを重視した音作りです。ストーリーを感じる指揮振りです。音楽が一連として繋がっている印象をたびたび感じました。何小節か前のあれはこの小節に繋げるためだったのかなどと。これがプレトニョフの解釈、音作りなのだとしみじみ思いました。
 四楽章のフィナーレ、曲の最後部分では音を詰め込むだけ詰め込んで押し出すような終わり方だったのですがこれが良かったです。

 とにかく2曲ともブラーボの声がたくさんかかるほどの素晴らしい演奏で幸せでした。

10/19 サントリーホールにて
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  1. 2007/10/19(金) 23:40:38|
  2. 音楽
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