ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

小杉小二郎展

小杉小二郎

 こどもが描くようなモチーフで絵画が構成されています。画家自身も原点は子供の頃に描いた...と語っています。もちろんモチーフはそうですが、絵はこどものではありません。こどもの心が残っているだけです。
 整理し簡素化され、どこか幾何的で、遠近法のない平板な絵。暖かな、懐かしい感覚を彷彿させる絵です。笑みを誘うような絵も。そして、どんよりとした暗めのパステル調は鑑賞している人自身の過去の記憶の映像化のようです。
 小杉の絵の魅力はこの辺にあるように思います。鑑賞者の記憶にそこはかとなく忍び込む。だからこそ、リアリティを排除しているのかも知れません。つまり、リアリティに繋がりかねない忠実な描写、色使い、今を感じるモチーフ、生々しさなどです。それらを捨て去ることにより、小杉ワールドが出来る。

 アートはいつの世も進んでいかねばならないのでしょう。過去に存在した絵画を模倣せずに先進的に。それができなければ、画家の個性で鑑賞者を惹く。そのどちらか、そういうふうに私は勝手に思っていました。でも、小杉の絵はそのどちらでもない。見方によっては後者のタイプなのかもしれません。でも、鑑賞者の頭の中で勝手にイマジネートするので作者の個性をさほど感じないのです。もちろん小杉ワールドと表現してよいほどの個性的な絵であることは間違いないのですが。
 人にもよるのかも知れませんが大変魅力的な絵を描く画家です。少なくとも、私は最初の絵を観た瞬間から引き込まれました。いえ、自分のイマジネーションの世界に入ったと言ったほうが正しいのかも知れません。素敵な画家を知った素敵な一日でした。

~2/17東郷青児美術館
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  1. 2008/02/11(月) 00:33:44|
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