ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

マーラー 第6番 (ダニエル・ハーディング)

 ダニエル・ハーディング、若き巨匠というチラシを見ました。変な表現と言えるでしょう。しかし、「巨匠の若き頃の姿」それをリアルタイムで見ている、という風に私のなかでは解釈しています。

 ステージ上では1番若い、というわけにはいかないでしょうが殆どが彼より年上の32歳。とにかく若いです。驚いたのは指揮での身体、腕、手首などのこなし。ほれぼれするほど華麗です。基本的に拍子をとるのではなく、パート、パートに対して振る指揮です。次々に別のパートに対してタクトを向けるのですが、スムーズな一連の動作なのです。継ぎ目というものがありません。美しささえ湛えます。ここまでくると演奏するほうも合わせようという気持ちが高まるのは当然です。見事な指揮でした。
 ただ、重みというものはありません。重みというのを良いものと捉えるかどうかです。鈍重と感じるのであれば必要ないです。若いからこそ重み自体ありませんが、溌剌とした感じはやはりあります。これが良いです。以前TVで観たのですがウィーンフィルでモーツァルトの38番を振っているときに感じた瑞々しい感覚を思い出しました。
 第4楽章が特に良かったです。もちろん楽章自体が良いのもありますが、調子が出てきたのか後半からが本当に素晴らしかったです。

 さて楽章が終わるたびにやや前屈みで数秒動作を止めていたハーディング、観客は一切構わず、我慢していた咳、咳払を放ちます。しかし、第4楽章の終わりはみんなハーディングが動き出すのを待っていました。ハーディングもそれを察したのか、待ちました。その間なんと20秒ほど。驚きました。これこそ水を打ったかのようにというのでしょう。誰もいないかのような時間でした。でも結局ハーディングの解除を待てずに観客の誰かが拍手を始めました。ハーディングもちょっと遊びで待ったのでしょうか。

 バーミンガム市交響楽団のときはサイモン・ラトルのアシスタントだったそうです。ラトルはどうも私とは相性が悪いです。でも、ハーディングはまさに私の好みの指揮者です。もちろん、好みという言い方は失礼で世界的には大変高い評価をえているのですから。とにかく、リアルタイムでこれからも聴けるというのが良いです。私の好みの指揮者は年齢もそれなりの本当の巨匠ばかりですので、若き新星の登場は嬉しいものです。

東京フィル サントリーホール2/15
スポンサーサイト
  1. 2008/02/16(土) 09:30:26|
  2. 音楽
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<諏訪敦(絵画作品展) | ホーム | 岸田周三(カンテサンス) プロフェッショナル仕事の流儀>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://mwzelda.blog22.fc2.com/tb.php/315-75e5c25a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

ハチャ

Author:ハチャ
アーティスティックなものが好きな私です。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する