ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

ラ・マンチャの男(松本幸四郎&松たか子)

 事実は真実の敵である。
 一体狂気とは何だ? 現実のみを追って夢をもたぬのも狂気かもしれぬ。夢におぼれて現実をみないのも狂気かもしれぬ。なかでも最も憎むべき狂気は、ありのままの人生に折合をつけてあるべき姿のために戦わぬことだ。
 これはラ・マンチャの男で松本幸四郎演じるところのセルバンテスのセリフです。この劇が1000回に達したことの記念として松本幸四郎自身がセリフに教えられることがあるとコメントしていました。それを今日そのセリフを生で聞いて思い出しました。

 手島しのぶの演技を観るとつい、女が歌舞伎を演ってもいいんじゃないかと思ってしまいます。歌舞伎というのは頑なに男だけで演らなくともなどと素人目に思うわけです。もちろん彼女の父親が尾上菊五郎だからそんなことをぼんやり考えるのです。
 それに対して松本家は幸四郎が歌舞伎以外のことをいろいろ行っているので次女の松たか子と親子共演が実現できているという事実があります。これは本当に素敵なことだと思います。
 さてラ・マンチャの男ですが、演劇の内容は申し分ないものでした。アルドンサ役の松の登場後、最初の歌にちょっと身体がしびれました。技巧的に上手いというのではなく、声質にとても訴えるものがあったようです。ファルセットも素直なのびやかな声です。ただ、演技は「ひばり」(蜷川幸雄)のほうが好きでした。あばずれアルドンサをそれなりにうまくこなしていましたが、根というか育ちが違いますからそれほど馴染みをかんじませんでした。
 主役の幸四郎の演技はいつも安心して観れるものでした。素晴らしいです。今回の公演で1100回を超えるとのことでした。それにしても30数年という気が遠くなるような年月です。ただ、長くやることが良いことかどうかは分からないと、私は思います。でも長くやるということが「凄い」というのは事実です。さて、それに対する真実は何でしょうか。それは彼のみが知るのでしょう。
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  1. 2008/04/13(日) 21:19:14|
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