ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

モンテーニュ通りのカフェ(Fauteuils d'orchestre)

モンテーニュ通りのカフェ

 その日はクラシックコンサートと演劇の初日、そして、美術品のオークションが行われる。そんな日はモンテーニュ通りの「カフェ・ド・テアトル」はきっと大忙しである。
 幼くして両親を亡くし、祖母に育てられた主人公のジェシカ。かつてパリに住んだ経験のある祖母から思い出話を聞き、ついにマコンからあこがれのパリにやってきます。
 なんとかモンテーニュのカフェで給仕として働くことになります。その店には劇場関係者、高級ホテルの宿泊客、コンサートの演奏者がやって来ます。そして、彼女は店だけではなくコンサートホール、劇場、オークション会場の楽屋や高級ホテルの一室に注文のものを届けます。それは最高に刺激的な連続だった。
 カフェ・ド・テアトルはそれぞれの人生の交差点みたいなものなんでしょう。道幅が狭いのでそれぞれの人生が少しずつ接触します。それはとても素敵な接触です。カフェは飲み、食べるだけの場所ではないのですね。カフェ側もそれをわきまえていて、店主は新入りのジェシカに客としゃべるのではない。有名人も、一般人も平等に対応するように言います。
 この映画でもそんな人生の何番目かの曲がり角を迎えた4人の人生が登場します。クラシックのピアニスト、演劇の主役の女優、美術収集家、劇場の管理人。それぞれはそれまでの人生についてそれでよかったのかと自答しそして、その日に角を曲がるのです。この4人は元々他人ですが、カフェがとりもつかのように知り合いになっていきます。それぞれの人生はとても素敵に見えます。もちろん、実際本人たちが「幸せ」と口にするほどですからたぶんそうなのでしょう。でも4人とも幸せかどうかと言うより自らの納得できる人生を全うしているという、そんな印象を受けます。自ら決めた人生を全うできるって素晴らしいことです。その姿こそが素敵なのでしょう。人生の交差点って良いものです。人生が心地良く交差するって良いものです。
 そうそう、そう言えば主人公のジェシカもその日に角を曲りました。

ユーロスペースにて 
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  1. 2008/05/10(土) 00:13:14|
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