ハチャの深層

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レクイエムに拍手無し

 レクイエムというのは死者のためのミサ曲です。元々死者のための教会でのミサにて歌われるものらしいです。因みに歌詞はミサの典礼文なのでどの作曲家も基本的に同じです。逆にいえば典礼文にいろんな作曲家が自分なりの作曲を施したと言ったほうが正確でしょう。
 特に意識して早い曲を作らなければレクイエムは通常一時間前後の長さとなります。これで作曲に力が入らない作曲家はいないでしょう。通常3大レクイエムと言われるモーツァルト、フォーレ、ヴェルディなど素晴らしい曲は枚挙にいとまがありません。
 素晴らしい演奏には盛大な拍手がおくられます。ただ、以前からレクイエムには拍手はしないということを聞いたことがあり気になっていました。確かにミサの途中で拍手と言うのも変なものです。でも、日本では演奏会形式でのレクイエムしか期待できないのでことの真偽を確かめることは出来ませんでした。そのうち拍手の有無のことは忘れていました。
 それが今年ドレスデン国立歌劇場でのコリン・デーヴィス指揮によるモーツァルトのレクイエムをテレビ放送で観たのです。曲は終わったにも関わらず指揮者は観客の方を振り向かず30秒ほどそのままでした。その後やおら指揮台から降り、楽団員もそれに従いました。観客も同様に席を立ちはじめました。番組はその直後に終了しました。その突然の終わりかたにあるコンサートを思い出しました。
 今年神戸の震災10周年の節目にN響が神戸にてモーツァルトのレクイエムを演奏したときです。このときも曲が終わるや否や直ぐに番組は終わったように記憶しています。ただその後も拍手が無かったかどうかは確認できていません。番組ではアシュケナージのインタビューがあり今回のコンサートについての説明をしていたのです。コンサート会場で演奏されるとはいえ今回のレクイエムはまず第一に被災で亡くなられた方に向けてのものです。これはレクイエムが本来演奏される状況に近いです。これは憶測にしかすぎませんが、アシュケナージがコンサートが始まる前に拍手は控えるようにお願いしたのではないかと。

 これは私の勝手な解釈、思いですが教会でのミサはともかく、特定の死者を意識したコンサート会場での演奏会形式では拍手しても良いのではないかと思います。もちろん終わったとたんに拍手はどうかと思います。つまり曲が終わって暫くは拍手を控え黙祷を行い。指揮者が聴衆の方に振り返ったら拍手するもしないも自由。素晴らしい演奏に対しての拍手は自然なことですし。

 さて、私は死んだらフォーレのレクイエムを流してもらう予定です。フォーレは人気あるようでリクエストする人は結構います。聖路加の日野原重明氏もテレビ番組で「お迎えが近かったら近親に連絡などするのではなくとにかくフォーレを流してもらうことにしている」と語っていました。フォーレのレクイエムを聴きながら死ねるなんて考えただけでも素敵です。





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  1. 2005/12/15(木) 23:38:40|
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