ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

荘司福展

荘司福

 この画家は今回初めて知りました。展覧会の案内で見た絵に惹かれて美術館へ足を運びました。私が知っている明治の女性画家というと小倉遊亀なのですが、荘司福はその25年後の画家です。
 初期の作品はキュビズムを取り入れたものがありました。特に惹かれるものはありませんでしたが、インドやエジプトに旅行に行ってから画風が一変します。抽象絵画ではないのですが何かを訴えるような若干抽象的な表現。この辺りの作品は観る者に哲学的な思考を求めます。それは純粋な哲学ではなく、絵画の主題を通して考える哲学。哲学する引き金としての絵では良いですが、純粋な絵画としてはもう一つ訴えるものが欲しいと思いました。
 その後は風景や岩、木々などをテーマにしたものに画風が変わります。この辺りはとても分かり易いです。ただし、やはり福の観念的なフィルターを通していますのでどこかしら重みというものを感じます。最初に展覧会案内で惹かれた桜の木の絵も良かったのですが、私を魅了したのは「土」という絵でした。たしか熊本だったか、森の黒い土、腐葉土の黒でしょうか絵は黒で埋め尽くされています。植物、動物が還る土であることを感じる深い黒。所々に枯れた葉、花が点在します。私は黒と言うのはあまり好きな色ではないのですが、これはとても惹かれました。
 全体として感じたのは画家の精神性です。絵としての完成度を追求するより、絵を透して伝える。逆を言えば何かを伝えたいがために媒介として絵があるような感じがしました。それにしてもどの絵もとにかく大きかったです。それに一番驚きました。

神奈川県立近代美術館 葉山~6/14
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  1. 2009/06/04(木) 21:20:23|
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