ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

ミラヴィル(駒場)

 多くを語る料理というのがあります。饒舌なシェフの声が聞こえてきそうな一皿。もちろん語りかけられても理解できない場合だってあります。でもシェフの語りを理解できたときの喜びはとても大きいものです。そしてシェフ側だって同じ気持ちでなのだろうと思います。ミラヴィルは久し振りに多くを語る店でした。それも私がちょっと咀嚼に苦しむくらい。
 ここでミラヴィルの料理の一つひとつをレビューすることはしません。それは私が料理、つまりは素材の組み合わせと料理技術についていけていないと感じる皿が多かったからというのもありますが、やはり全体としてどうなのかというシェフのスタンス、そちらのほうが大切に思うからです。
 まず全体としては素晴らしい出来栄えでしたし、味も申し分ないものです。素材のマッチングの驚きとその妙、そして苦味と辛味の使い方が絶妙でした。使うのは誰でもできるのですが、その加減、そして他の味とのつなげ方の上手さには驚きました。

 最近皿の上に少量で数種の料理が載っているお皿をよく見かけます。まず主菜の付け合せの野菜は4種以上だったり。皿の主役が層を成し構成されていたり。主役そのものが2つであったり。私はフランス料理は皿の上で作品として完成された料理であると考えています。お客が混ぜて完成させるのではない。また、作品という形容からすれば、主役がひとつでそれを引き立てる脇役がひとつ、ふたつ。こんなイメージをしています。シェフは多くのものを皿に載せることでその数ぶんだけ神経を使う必要があります。例えば、付け合せのひとつが美味しく、それ以外がそうでもないないと印象が後ろ向きになってしまうように思います。それ以外に食べた気になる分量というのがあります。少量で食べた気にさせるのもできますが、それは極端に美味しい場合に限るように思います。
 それでも少量で多種というのは時代の流れなのでしょう。たくさんのものを食べて満足するというのはそれだけの技術を持っているシェフの料理を食べたのだという記録が欲しいのではないかと、ちょっと穿った見方をしてしまいます。多種調理の一皿を作ると散漫になりがちですが、ミラヴィルのシェフはそれをそれほど感じさせませんでした。それでも、もっと種類を絞り込んだフルポーションの料理を食べてみたいと思う私です。前菜1、前菜2、主菜魚、主菜肉、デセールで¥7850のコースは高い味のレベル、洗練度合い、素材の組み合わせの目新しさなどからすると安すぎるように思う。

【前菜1】
ミラヴィル前菜1

【前菜2】
ミラヴィル前菜2

【主菜魚】的鯛
ミラヴィル主菜1

【主菜肉】子羊
ミラヴィル主菜2

【デセール】白桃
ミラヴィルデセール
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  1. 2009/07/21(火) 22:24:58|
  2. 食(レストラン)
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