ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

長く細々と続いた話(2/3)どですかでん

 まず、どですかでんをレンタルビデオ屋で借りました。黒澤明は晩年は娯楽作品ばかりの印象がありますが、以前は「生きる」など人生を考えさせる作品も作っています。どですかでんを観てそのことを思い出しました。廃棄物集積場に住む何組かの家族についてそれぞれの人間模様を描いています。どですかでんとは六ちゃんという少年が機関車になりきって走る時に発する言葉です。「ど・ですか・でん」という調子で縦横無尽に走ります。

 登場する或る一家は散文を読むように会話する親子。父親は子供を君と呼び少し難解な会話をします。孤高を保つが故子供に十分な食事をさせることが出来ないのですが、子供は親の気高さを引き継いだのか弱音を吐きません。そして最後は子供を餓死させてしまう。
 喧嘩ばかりする夫婦、また、二つの家族の夫婦関係がクロスし、そのうちまた元の鞘に収まるなど。人間、特に男の汚い部分をこれでもかと見せつけます。この映画を観て鑑賞者は何を考えるのでしょうか。どんな環境にも慣れていく人間のたくましさ。どんな環境でも自らの誇りを保つ気高さ。なるようになるさという、楽観主義。いろんなことを考えてしまいます。
 六ちゃんにはちゃんとレール(自分の進む道)が見えているらしく、その上に人間などの障害物があると迂回することなく停止します。そして、どいてくれと言います。もしかしたら、六ちゃんがまわりに惑わされることが一番無いのかもしれません。そんなこと考えたりします。

 こういう映画はフランス好きの日本人に受けるのかも知れないと思ったのは、そこにありきたりではないが、ありえなくはない世界での人間模様の機微が表現されていたからです。日本人は基本的にハリウッドのアメリカ娯楽映画で育ちますのでヌーベルバーグの世界はなかなか分かりづらいですから。

結果として第一ラウンドノックアウト負け
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  1. 2005/12/21(水) 00:00:09|
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