ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

断面の世代 (束芋)

束芋横浜

 束芋は浮世絵彩色が施された現代の日常を皮肉ったアニメーション作品で有名になったアーティストです。皮肉り方は束芋流であるがやはり浮世絵彩色というのが独特の世界観を作ったと思います。それに皮肉も色調で和らぐ効果があったのではないかと。束芋は投射する動画を1平面から徐々に変化させていっています。数年前のトイレをテーマにした作品「公衆便女」では多平面にし、鑑賞者が実際にトイレ内にいるかのようにしていました。今回の作品ではもっと発展させていました。

 美術館に入ると通常ではなかなか無い暗さでした。天井の高い美術館が暗いなんてなかなか非日常でよいです。もちろん、暗さというのは作品を投射するためのもので最初の「団地層」はチケットを買う前に観ることができます。タダで見せたいというより、高さのある屋内で4階建ての団地を投射するということを優先したものでしょう。この作品の絶好の展示場所でした。

 さて、多平面への変化ですが、
1.円筒の半分に内側から投射し女性の髪の内側から外を見る形。
2.団地の内部を天井から俯瞰する形。
3.CTスキャンを受ける患者を機械の下手から見る形。

 それぞれ見せ方は面白いと思います。でも作品の中身で見せたかった「断面」にはちょっとついていけなかったように思います。ついていけないというより、束芋は落ち着いてしまったのではないかと思ってしまったのです。昔はもっとひねりが効いていたように思います。見せ方に逃げるのではなく中身で勝負して欲しいとちょっと思いました。もちろん見せ方というのは大事です。見せ方で鑑賞者の視点が変わってしまう「油断髪」は良かったです。あと身体の内部のような映像は床まで投射しており、それこそ鑑賞者が身体の中にいる感覚を求めたもの。これもとても面白かったです。

横浜美術館~3/3
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  1. 2010/01/23(土) 22:55:56|
  2. アート
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