ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

木田安彦の世界

木田安彦
 木田安彦は木版画とガラス絵の作家。今回の木版画は「西国三十三所」なるシリーズの作品です。彼の細密木版画は目を酷使してしまったそうで作品としてはこれで最後とのことです。

 お寺は屋根瓦であると私は思っています。木田の版画を見るとそれを実感、美しく並んだ瓦をみるほっとする感情が湧きあがってきます。

 作品の多くは画面をはみ出す構図を取っています。そして遠近感がありません。リアルにしない、そしてはみ出し描かない部分を残すことで鑑賞者により大きな想像の余地を与えるためではないかと思います。人間の表情も能面のように無表情です。

 作品はテーマの通りお寺を主体としているが、その中にお遍路さん、住職など人がいます。人間がいない場合は仁王などの仏像。河合玉堂の展覧会のときに気付いたことですが、やはり人の気配を織り込むと絵に親しみやすさが生まれるものです。難しいのはその取り込み方です。そのやり方で一番受けたのは鎌倉(?)の大仏様のガラス絵でした。大仏の前には記念撮影と思しき修学旅行生がずらり。普通なら絵の構図として邪魔なはずですがこれを取りこんでしまう度量、発想に感嘆しました。

 版木は1枚でそこに複数の色を落とすことによる色使いを施しています。色をここぞと強調しているのは季節感を表す、桜、銀杏、蓮の花、松など。1枚なのでそうなるのですが、色使いがストイックでテーマに相応しい気がしました。

 ガラス絵の中に見覚えのある仏像が並んでいました。もしやと思ったらやはり円空仏。名古屋の荒子観音寺でした。行かねばと思っていた荒子観音寺にこんな形で出会うとは。ガラス絵というのは初めて見ましたがとても綺麗なものです。ステンドグラスもそうですが、華やかさの演出を光でのみ行うのは宗教色強い絵が似合う気がしました。

パナソニック電工 汐留ミュージアム ~3/22
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  1. 2010/02/01(月) 00:00:13|
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