ハチャの深層

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長谷川等伯 (没後400年特別展)

長谷川等伯

 この画家の物凄さというのは、やはり時代背景を知ると良くわかります。狩野派全盛のときその牙城に一人で切り込むのですから。確かに絵は素晴らしいです。今回惹かれたのは萩芒図屏風。これは右隻の萩、そして左隻にすすきを配したもの。特に左隻左下のすすきがクロスしているところがデザイン的に良かったです。
 つぎに楓図壁貼付。これは有名な絵です。眩しいほどの金箔。そして、それに負けない画面をはみ出す楓の幹。絢爛です。そして、松林図屏風。この絵は訴える絵ではなく、我々を引き込む絵です。それは結局のところ松を描いているようでその周りの空気、空気感を描いているからなのでしょう。だからすんなり絵の中、つまりは自らの想像の森の中に入っていける。私は松の葉先の鋭いタッチに鼓動が速くなりました。ぱっと見はわからないのですが、人間の目というか脳はちゃんと見えているから大したものです。
 後の調査によるとこの絵は元々襖絵の下書きだったもので、その後、誰かがそれを切り貼りして屏風絵にしたとのこと。切り貼りと言っても高さに若干の段差を設けた程度のようです。だからこの絵は2人の作者がいると言われているようです。等伯以外とわかるのはこの作品の直前に全く同じ構図で設定が夜の屏風絵、月夜松林図屏風があったからです。どう考えても長谷川等伯が描いたのではないです。もちろん松林図屏風が他人に切り貼りされたのであればの話です。

 さて、国立博物館は平日の午前中にも関わらず50分待ちでした。私が係員に「混雑はホームページなどで事前に確認できないのですか」と詰問すると、こたえはしどろもどろ。業を煮やしたので「ここに来なければわからないのですね。」と周りに聞こえるように一喝すると。「状況は刻一刻と変わりますので」とわけのわからないこたえ。もちろん怒りをぶつけるのが目的ではありません。後日ホームページを見ると現時点の待ち時間が書かれていました。言われてもしないよりましですが、大きな美術館なのですから言われないでもしなきゃだめです。警備員の人に「平日でもこんなに並んでいるのですか」と聞くと「11日からずっとこうです。」と半ばあきれたような口ぶり。最後の3連休は夜8時まで開けていたようですが、そんなことしても焼け石に水です。どうして自分たちの見込みが狂った時点で開館延長しないのでしょうか。レオナルドの受胎告知の時も大変な混雑でしたが国立博物館なのですから観る側に立った対応を期待したいものです。

東京国立博物館 ~3/22

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  1. 2010/03/22(月) 21:48:51|
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