ハチャの深層

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マーラー交響曲第3番:インバル(都響)

 マーラーを聴くならインバルであろううと私は思っていました。それが実現しました。交響曲第3番です。しかるに曲が始まった途端に音の悪さに気付きました。理由を考えました。サントリーホールのせいではないだろうから、席の位置(10列やや左より)のせい?都響のせい?インバルが調子悪いのだろうか。明らかにフォルティシモでは荒れていました。ホーンのハーモニーも今一つ。それでも調子が上がってきたのか、耳が慣れたのかその後落ち着いてきました。
 この3番は後半に声楽、合唱が入ります。この日はその楽章の前に入場しました。児童合唱団は「ビム・バム」と弾むように歌っていたのですが、この合唱指導にはちょっと違和感を感じました。メゾ・ソプラノ独唱はイリス・フェルミリオンです。これが素晴らしかったのです。私は音の悪さに少しばかり落胆していただけに救われた気がしました。と思ったとたんです。なんとオーケストラの音が良くなっていました。実に混乱しました。声楽の良さに気分が高揚したせいで音が良くなったと錯覚したのでしょう。
 暫くは音の良さにリラックスできました。インバルの指揮も冴えてきました。この曲を聴き初めの頃は最後の第6楽章は冗長性を感じたのですが、ある時からそれを感じなくなりました。まさにとても大きな緩いうねりを感じます。それをうねりと感じさせるかが指揮者の腕の見せ所です。その点インバルは素晴らしいです。第6楽章の中盤にホーンが入る直前の弦のハーモニーの素晴らしさには涙が出そうになりました。しかし、フォルティシモでのハーモニーはやはりいまひとつでした。
 この曲は100分弱と長いです。だからというのもあるとは思いますがやはりインバルは曲の後半を重視していたのではないでしょうか。都響とは何度かこの演目はやってはいるはずでしょうからリハーサルは後半重視でやったのかと勝手な想像をしました。あと、音が悪かったのはオーケストラの向こう側に人がいなかったときです。ホールの音響設計は人が入ったことを前提にしているのですからその辺が影響していたのではないかと思います。
 そうは言ってもとにかく後半は高い音楽性を示して示してくれたと思います。そのインバルに聴衆は満足げにブラボーを連呼していました。

3/31 サントリーホール 東京都交響楽団 指揮:エリアフ・インバル
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  1. 2010/04/03(土) 11:16:22|
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