最初はなんとセロニアス・モンクの「I MEAN YOU」でした。いつものことですが最初から上原は全速力。毎回一曲目は凄いですが、この日のアドリブも凄かったです。短いリフを繰り返し、スタンリーとユニゾンだったとき、「ああ何回やるのかなあ。見せ所だ」と思ったら延々繰り返します。レコードの針が飛んで繰り返し状態になって観客が不安になりどよめいて暫くして、いきなり2人でブレイク。リズムで裏を取ったり、音的に裏を取ったりで今までのアドリブとは同じではないです。いつも違うというところが上原の凄いところ。 2曲目のアドリブも演奏にブレイクを連発。速いパッセージに無理やり4分休符を入れると言ったら良いでしょうか。聴いている方は抜けたパッセージを探す感じです。これがマゾヒスティックでたまりません。こういうのはブレイクのタイミングの入れ方が難しいのではと思いつつ、きっと上原は感覚的にやっているでしょう。この曲から既に上原は憑依状態でのアドリブ。リターン・トゥー・フォーエバーの曲でのアドリブはサルサ風でした。これもめちゃくちゃカッコよかった。