ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

黴菌(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)

黴菌

 この公演を気に留めたのは緒川たまきが出演するからでした。ただ、最終的にはケラリーノ・サンドロヴィッチの作品は一度は観ておきたいと行くことにしました。出演者ですが驚いたことに演劇界だけではなく、テレビや映画にも出演している人が殆どです。ケラの最近の作品では私は観てはいませんが、成海璃子主演の映画「罪とか罰とか」の監督をやっていました。
 「黴菌」の時代設定は昭和で終戦を挟んだ数ヶ月です。世の中、満足に食事も出来ない時期だというのに五斜池家は戦争とは無縁の暮らし。大家族に使用人、そして、身を寄せる義理のある知り合いが豪邸に暮らします。家族はそれぞれお互いに言えないことを抱えて暮らしています。お金の余裕はあるが心の余裕はない生活。そんな一家が徐々に崩壊に向かって行きます。
 黴菌とは家の隣で長男が経営している病院で秘密裏に行われていることに関連してのタイトルです。基本的にはシリアスものですが、第三者である観客から見ると滑稽で笑えるようなセリフや設定が随所に組まれています。その組み入れ方はとてもよかったように思います。この感覚がケラワールドと納得。
 物語は面白い展開をし、最後に複数の落ちを用意しています。しかし、その落ちに対しての辻褄合わせがちょっと安易な感じでした。展開のスピード感やその軽さからすると落ちへの導きが緻密だとバランスが取れないゆえかもしれません。
 役者個別の演技ですが一人際立ったというよりそれぞれが主役で脇役であるかのように全員がそれぞれ良い味をだしていたと思います。もちろんそれが成立するよう配分しているところの脚本は見事と言うほかありません。ただ全体としてちょっと散漫できちんと消化されていない感じ、何とか間に合わせた感を感じたのは私だけではないでしょう。宙に浮いた台詞もいくつかありました。
 それにしても緒川たまきがケラと去年結婚していたとは知りませんでした。

渋谷シアターコクーン~12/26



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  1. 2010/12/13(月) 21:46:14|
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