ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

インターネットによる教育

 いま、我々はどこに向かっているのか。
 2年前、私は「世の中は破滅に向かってひた走っている。」忘年会か何かでそう言ったら隣の座っていた人が同調していました。今もまだその考えは変わらないですが、良い兆しも見られます。
 社会や倫理の教育と言うのはむかしは親、学校の先生が行っていたものである。いま行われていないとは言わないが、昔よりモラルが低下している現実を見るとそう思わざるを得ません。でも、最近大人たちのモラルが上がっているのかなあ、と感じることも時折あります。それは例えば電車のマナー向上の呼びかけ、迷惑防止条例の法的な強制力などの直接的なこともその理由のひとつだと思います。これらはわかり易い投げかけです。でも私がもしやと思ったのはインターネットというメディアによる間接的な教育です。そんな静かな教育が浸透しているのではないかと思ったのです。
 まわりの人が善良であるという前提なら人間の多くは善良であろうと思うものではないでしょうか。善良な行為を見聞きするというのは善良を生み易くするものです。インターネットが無い時代の主なメディアは新聞、雑誌、テレビ、ラジオです。新聞は基本的に新しく起こった事実のみを記事にするものですから受け入れざるをえませんが、新聞への善良の出現頻度は少ないでしょう。雑誌は売れる、テレビは視聴率が見込めるというのが前提ですから善良を売りにしにくいと思います。人は善良、美徳は好きですが、それを売り物にすると受け入れがたい意識が働く傾向があります。例えば有名な人が慈善活動をすると売名行為なんて言われたりします。
 新聞、雑誌、テレビなどの旧メディアに較べてインターネットは商業ベース以外での使われ方もします。大衆に迎合されにくい売り物の善良は、金勘定抜きで一個人に帰ると結構受け入れられやすいものではないでしょうか。
 人はインターネットに載っている良きことに影響を受け、大きな意味で教育されている。それは単にそのようなことが書かれているサイトを閲覧して影響されているというに留まりません。今まで、共感できる行為に対しての意見は個人の外に出ることはまれで、せいぜい身近な人との雑談程度でした。これが今では正義を感じる行為がみんなに知れ渡ると、ツイッターですぐさま反応、共鳴し、SNSで意見交換され、ブログで個人の意見を表明しコメントやトラックバックが付く。
 インターネットは雑誌やテレビなどのあからさまな商業ベースのメディアではないので、人は受け入れ易い。そんな心理が働いているように思うのです。
 そんなことの象徴は尖閣諸島の海上保安庁と中国船のビデオ流出とその時の世論の反応です。少なくとも多くの人が誰かリークするのではないかと思ったはずです。実際に思わなくとも潜在的にあったからこそ流出したとき好意的な反応が多かったと思います。
 それからウィキリークスの創始者逮捕の世論の反応。逮捕後ウィキリークスのミラーサイトがすぐさま1700サイトできたと言います。「政府の圧力には屈しないぞ」という声が聞こえるようです。
 人間誰しも自らの行為は正しい、正義だと思いたいわけです。ただし、その行為を隠れてやるかおおぴらにやるかはそれが他の人から認められているか、いないかが境界でしょう。具体的にはその行為に反対し妨害しようとする数と賛同し参加する数の比較。今、インターネットではそんな賛同者を募るような行動が多くなっているのを感じます。それは人々がインターネット上の情報について信用度、有効度などの選別に慣れ最も影響力のあるメディアだと認めているからでしょう。そして、既存の利害関係の切り離せない旧メディアではなく、それが希薄なインターネットだからこそ、それを駆使して何か正しいことに役立てようという動きが活発になったのではないでしょうか。
 一つひとつは小さくともそれが束になると共鳴し大きくなる。静かではありますが大きなうねりを感じずにはいられません。
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  1. 2010/12/30(木) 22:34:58|
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