ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

ラヴェル ピアノ協奏曲 ピエール・ロラン・エマール (N響:デュトワ)

 ピエール・ロラン・エマールはテレビ番組で何度か聴いたことがあります。その時はソロでの演奏で、惹きつけられるものの聴き続けるのが割と苦しかった思いがあります。上手いです。でも変です。あまり聴きなれない曲目だったのですが、それだけではない変わったものをエマールに感じ、その時は終わりにしました。今回聴きなれたラヴェルのピアノコンチェルトということで、その時感じた何かを再度探ってみました。
 まず風貌が演奏家というより学者。芸術家肌というより研究者肌と言ったらわかり易いでしょうか。しぐさや顔の表情もそんな感じです。それが演奏にも表れています。私のなかでは上手い表現が見つからないです。あえて言うなら「変」、「素頓狂」。これはあくまでも良い意味で言っています。すっとんきょうと言っても音が外れているわけではありません。そんな感じに聴こえてしまうと言っているだけです。聴いている最中に「あれ?」という感じです。それは演奏家の素晴らしい個性です。ラヴェルはやはり優雅さ、流麗さが特徴の作曲家です。演奏者も譜面にそれを感じそのように演奏します。エマールもそのようなスコアのときはそれを感じるように弾くのですが、必要以上に強調するようには弾きません。それは芸術家ならインスパイアされて憑かれたように弾くのに、学者エマールは一歩引いて少し冷静に弾くが如しです。しかし、エマールは単なる学者ではなくそこに面白味を見出そうと解釈して弾きます。これが変に感じます。聴いていると時々笑ってしまいます。それは一般の変だからではなく、受けるから笑ってしまうのです。これは前回の苦しくても全曲聴いた経験がいきているのだと思います。初めて聴く人の多くはきっと彼の演奏に違和感を感じているのではないでしょうか。
 アンコールでリゲティのムジカリチェルカータを弾いたのですが本編より生き生きしていたことがエマールらしいなあと感じました。基本的には現代音楽を主にやっている方ですし。
 私はようやく受ける段階にまで到達したものの残念ながら「変」という言葉しか見つかりません。申し訳ないエマールさん。

2010.12.15 サントリーホール (放送 NHK BS-hi 2011.01.30)
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  1. 2011/02/10(木) 00:18:26|
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