ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

幽体の知覚 小谷元彦

幽体の知覚

 先週知人と六本木ヒルズで待ち合わせした時にいくつもだったのですが、待ち合わせ後に別の街に繰り出したので観覧が今週になりました。もっと早く行くべきでした。美術番組で取り上げてもよさそうな質の高い作品群だと思いました。

 小谷元彦は彫刻家。でも石や木など昔ながらの一素材の作家ではありません。形あるものを作るという意味での彫刻家とのこと。

「ファントム・リム」
 白いワンピースを着た少女が手を広げた写真が5枚。両手のひらには握りつぶしたラズベリー。これは子供の頃に何でも握りつぶして気持ち良かったその感覚が大人になるにつれてそうでもなくなる。確かにあの頃は気持ち良かった感覚があった、それを象徴的にあらわした写真。少女の表情はどことなく憂鬱です。

「ダブル・エッジド・オヴ・ソウト」
 髪の毛を撚って作られたワンピース。横の写真にはそれを着た女性の写真。髪の毛というのは切っても存在感があるものです。だからこそその服を着るのはその髪の持ち主を着るようなもの。ウィッグだって他人の髪の毛。でも被るのではなくまとうことがこんなにも意識を変えることを示した作品。

「ダイイング・スレイブ:ステラ」
 パラフィンで作られた巨大なドクロが不気味に回っている。いやドクロだから不気味に勝手に思うだけで良く見ると不気味ではない。その大きさに圧倒される。そして遠心力を感じさせるパラフィンでの造形。つまり遠心力でここまで大きくなったのかという思い。

「インフェルノ」
 6畳くらいの8角形の部屋。床と天井は鏡面仕上げ。壁のスクリーンには外から8台のプロジェクターで流れる滝の映像が投射される。360度滝の世界。そして、天井からのスピーカの音響効果で自分のいる場所が異空間になる。凄い仕掛けである。

「ニューボーン」
 何かの動物の骨の標本、に一見見えるが単なる彫刻。多くの作品はトグロを巻いている。蛇っぽいものや、ギーガーデザインのエイリアンみたいなものも。

 とにかくどの作品も美しくそして、そこここに純粋さがあります。今回は初期の頃から最近までと幅広いですがとにかく作品はどれも素晴らしいもの。できればもう一度観たいくらい。

六本木ヒルズ 森美術館 ~2/27
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  1. 2011/02/20(日) 19:58:10|
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