ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

シンセシス 名和晃平

名和

 この展覧会は鑑賞者の感覚を揺らがせるものである。

存在するのかしないのか。
見えているものと存在しているもののギャップ。
実在とその情報の対比。

 人の視覚認識はあくまでも脳が再構成したものです。そういう意味で名和の作品群は脳の再構成作業に介入し邪魔しているようなものである。

 一般的に作品は存在して完了します。例えば、絵画なら壁に展示し存在していれば完了するという意味です。しかしながら、今回の作品は鑑賞者の感覚に訴えて完了します。作者の意図が大多数の人に受け入れられなかったら失敗なのでしょう。もちろん絵画であっても表現が先を行き過ぎたら鑑賞者に受け入れられないという意味では同じです。表現方法が新しければ一般の鑑賞者は最初は受け入れ難いでしょう。感覚を刺激するという意味ではこの作家は興味深い。感覚を刺激し直ぐに反応できるものであればです。慣れが必要だとすると美術館の滞留時間が長くなりますので厄介です。

 鑑賞後、最近読んだ「脳の中の幽霊」を思い出しました。事故などで腕を失った人が失って存在しないはずの腕に痛みを覚えるという事例があります。これは腕を失う前までの経験と失った現在のギャップを埋めるために脳が行っていることとのこと。脳は視覚に大きく左右されるようです。腕を失うことなく作品で脳を混乱させるということでしょうか。

東京都現代美術館~2011.08.28
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  1. 2011/08/23(火) 01:28:02|
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