ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

チャイコフスキー交響曲第5番 テミルカーノフ

テミルカーノフチャイ5
 ユーリー・テミルカーノフのサンクトペテルブルグ・フィルハーモニーオーケストラの音に衝撃を受けたのは2008年のNHK音楽祭のテレビ放映でした。その時の演目が今日と同じチャイコフスキーの交響曲第5番。この日から聴きたくて仕方なくテミルカーノフによる読売日響の同曲を去年2010.5.15に聴いています。この日の演奏も良かったのですが、やはり自らの楽団では無かったのでそれだけが不満でした。そして、3年越しの願いが今日かなったのです。

 やはり音が全然違います。まず音の厚みというか密度が違います。変な表現ですがCDを最高級オーディオで聴くようです。それはつまり音が非常に安定しているということ。クレッシェンドではアンプのボリュームを回すが如くスムーズであること。楽器毎にマイクを付けてマルチトラックで収録して再生するとミキシング操作でそれぞれの楽器がはっきり聴こえるようになるということなどがそんな印象を与えるのだと思います。コントラバスの音がはっとするほどはっきり聴こえたのは驚きました。
 第1楽章の出だしは遅かったです、いらいらするほど遅かったです。テミルカーノフも年を取ったのかと勘ぐってしまいました。
 第2楽章の途中で弦楽器がうねり駆け上るような所があります。私には龍が天空を駆け昇るイメージがあります。その部分での音のあまりの美しさに涙してしまいました。そして、楽章最後の弦のピアニシモですが、それぞれの弦楽器の音の大きさがあまりにも同じでそしてぴったりだったことに感動。
 第3楽章は短いこともあり、割と軽く流しているようでした。次の楽章との対比でそれはそれで良いと思います。
 最終楽章は圧倒的です。まず勢いが凄いです。勢い付けて一気呵成に突っ走り、そして急ブレーキによる見事な減速加減にゾクリとします。フィナーレは音の積み上げが感動的です。圧倒的さに嗚咽してしまいました。演奏が終わっても暫くまともに拍手出来ないほど。こんなに泣いたの初めてです。

 いろいろ聴いてきた私ですが、現代のオーケストラでこれ以上の音を聴いたことがありません。きっと今日のはほぼ完璧なのではと思っています。ただ、それは私から見てです。彼らにしてみればきっと日常なのだと思います。テミルカーノフの表情から今日は特別という感じは見受けられませんでした。とにもかくにも凄すぎる演奏です。
 観客の反応もブラボーの連発。演奏が終わった途端に立ちあがって拍手の方も多かったです。今日はまさに歴史を聴いたということでしょう。

2011.11.6 横浜みなとみらいホール
スポンサーサイト
  1. 2011/11/07(月) 00:20:09|
  2. 音楽
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
<<イル・マンジャーレ 鵜野シェフ | ホーム | マレイ・ペライア ピアノ・リサイタル>>

コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  1. 2011/11/10(木) 09:25:05 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://mwzelda.blog22.fc2.com/tb.php/605-0b9e39f0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

ハチャ

Author:ハチャ
アーティスティックなものが好きな私です。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する