ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

ショスタコーヴィチ ヴァイオリン協奏曲第1番 チェ・イェウン

 年末の用事をしながら録画したテレビ放送を聴くと一音で引き込まれました。23歳とは思えない音です。若い演奏家は若いなりの良さがあるものです。チェ・イェウンには若さゆえの良さが無いとは言いませんが、大人の音が前面に出ています。演奏は正確でとても安定しています。テクニックは申し分なくあるのですが、テクニックが表に出ていません。曲目のせいもあるのでしょうが派手さは控えめです。それは演奏を始める前の仕草からとても控えめな性格である印象を受けました。もしそうであるならばそれが音に表れているのかもしれません。演奏後の仕草もやはり控えめな感じでした。派手さを抑えたスケールの大きい演奏は外に広がるというより、内側に引き込まれる感じです。ある種、悟ったような音はそれなりに年齢を重ねてでるもので23歳に出来る芸当とは思えません。特に第1楽章はお経、声明のよう。単調で退屈ではなく日々鍛えた深みのある声で淡々としかも凛としているという意味です。元々そのような素養があるにしても凄いです。アイロニカルな印象の第2楽章もそういう側面では良かったです。でも、やはり第3楽章の長大なカデンツァが凄かったです。そのまま第4楽章へとなだれ込んで一気に終わりました。それは勢いをつけてというよりハイレベルな体操の段違い平行棒の演技を観ているかのよう。難易度の高いいろんな技をスムーズに繰り広げてそして滑空しているかのように着地したのにはあっけに取られました。
 私は絶賛してますが、万人受けはしないでしょう。みんなからある程度評価されるというより、一部の人に高く評価されるタイプだと思います。今後どのような成長をするのか少なくとも私にとってはとても楽しみです。

2011.10.26 NHKホール 2011.12.25 NHK BS放送
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  1. 2011/12/26(月) 22:09:03|
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