
テキスタイルプランナー新井淳一。70-80年代にかけて川久保玲、三宅一生らと協働したという。確かにコム・デ・ギャルソンのあの時代は生地に表情があったし三宅のプリーツ・プリーズが出たのもその頃である。やはり布は服飾と密な関係なのだろう。デザイナーも生地の研究までは手が回らないということもあるのでしょう。
初台のオペラシティアートギャラリーで新井淳一の展覧会が開かれていたので行ってきました。
銀色に光る金属製のジオラマ?これは?実はこれも布。なんと金属を蒸着させる手法だそうです。ウール100%の素材を長時間水洗いして作りだすフェルト。伝統的な絞りの技法を使ってはいるが不思議な色合いの物。彩色を施されている透けるような極薄の紙のような布。いろいろな布が展示されていましたがとにかく表情が豊かです。布の可能性を追求して止まないという姿勢に感銘をうけました。布の展示以外に作る過程をビデオで紹介するコーナーがいくつもありとても面白かったです。
この展覧会は新井の60年に及ぶ仕事の全貌を紹介するものですが、布素人の私にはボリュームが大きく、そして、一つひとつのコンセプトが目新しくあまり消化できませんでした。布の量感、存在感に圧倒されました。こんな凄い人が日本にいたんだと言うことを今更ながら知りました。
展示風景~2013.3.24 東京オペラシティアートギャラリー
スポンサーサイト
- 2013/03/02(土) 12:14:59|
- アート
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0