ハチャの深層

ハチャ独自の視点で ワイン、食、音楽、アート等を レビュ 。 

佐藤時啓 光―呼吸 そこにいる、そこにいない

佐藤時啓2
 ブレッソンなど特定の写真家以外の写真展は殆ど観ないのですが、この展覧会は気になりました。

 佐藤時啓の作品には人は登場しません。それは写真が低露光だからです。シャッターを開放して、手鏡を使い太陽光をレンズに当てる。それを繰り返すと無数の光が作品に焼き付きます。ペンライトを持って縦横無尽に動かすとその軌跡が作品に表れます。
 手鏡を使った作品に海岸の岩場がありました。海の表面は波の白さで雲のように見えるので、まるで雲海に岩が浮かんでいるかのようでした。その雲間に少し神々しい無数の光。
 森の中の大木を被写体にしたものは光が妖精に、雪が積もった森の中の小川の光は蛍のように見えたりします。もちろん、光は手段なわけで、それで何を表現するかが問題なわけです。原子力発電所を被写体にした作品での光は核を彷彿します。

 垂直に4方向、水平6方向、合計24個、ピンホールの撮影箱を設けて同時に全方向撮影する変わった作品がありました。展示は平面に4×6並べてありました。人間は一度に全方向を見れないわけで、そういう意味では面白かったです。

 あと遮光したテントに光を入れて外の世界を地面に投影し、それを写真に撮る作品は興味深かったです。地面に外の世界が映っているのです。焦点は地面に合っていますから地面はとてもリアルに写っています。投影された外の世界(海岸、高層ビル、富士山、打ち揚げられた船など)は、ややぼやけています。テントの外の直ぐそこにあるのに、幻のように見えます。それがリアルな地面との対比となってとても印象に残りました。

~2014.07.13東京都写真美術館
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  1. 2014/06/15(日) 14:58:09|
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